先日、僧帽弁閉鎖不全症の手術をしたハッピーちゃんが元気に退院していきました。

 

ハッピーちゃんは当院に最初に来院された時、「肺水腫」という状態になっており、非常に危険な状態でした。利尿剤などのお薬を使ってなんとか状態を改善し、その後手術を行い先日の退院の運びとなりました。

 

肺水腫というのは、肺に水が貯まってしまい正常な呼吸ができなくなる、いわば陸上でおぼれているような苦しさが生じる怖い病態です。

僧帽弁閉鎖不全症は少しずつ進行してしまう病気ですのでお薬の管理をしていたとしても、この肺水腫を発症してしまうリスクがあります。

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 ▲ワンちゃんの心臓と肺のレントゲン写真

上:正常な肺、真ん中の白い丸が心臓

下:肺水腫の写真、水が貯まりすぎて心臓が見えず非常に危険な状態

当院で行っている僧帽弁形成術という心臓の手術は、外科的に弁を修復するものなので、手術後はこの肺水腫の発生をほぼ完全に防ぐことができます。
それだけではなく、たくさん内服が必要であったお薬もほとんどは必要なくなり、術後は元気に遊ぶことまで可能となります。
少しずつ心臓病手術の認識が広まっています。
心臓病で苦しむ飼い主様、わんちゃんねこちゃんのため、我々茶屋ヶ坂動物病院の使命として日々精進します。

ハッピーちゃんおめでとう!