猫は湿度に弱く体温の調節も苦手なため、日本の夏のような高温多湿な環境下では熱中症になる可能性があります。
人間は汗の蒸発により体の中の熱を外に逃がしますが、猫は肉球にしか汗をかかないため体温調節がうまくできません。

 

猫の熱中症の症状

・元気や食欲がない
・体が熱い
・心拍数や呼吸数がいつもより多い

 

猫の熱中症の症状【中度~重症】

・嘔吐、下痢
・フラフラしている
・口を開けて呼吸をしている
・痙攣
・意識がなくなる
・口の中の粘膜や舌の色が青紫色になる(チアノーゼ)

 

特に脳神経系の組織は高熱に弱いため、危険な状態から回復しても神経組織のダメージ(後遺症)が残る可能性があります。

また猫は鼻呼吸をする生き物なので口を開けて呼吸をすることはありません。猫が開口呼吸をしていたらすぐに動物病院で治療を受けましょう。あらかじめ動物病院に連絡しておくと、よりスムーズに治療を受けられます。

 

熱中症の応急処置

・体温を下げる:タオルに包んだ保冷剤などで太い血管のある首や脇の下、手足の付け根を冷やす(冷やし過ぎない)
・水を飲ませる:脱水症状を少しでも改善させる(飲めない場合は無理に飲ませない)

応急処置後は必ず動物病院で治療を受けましょう。

 

熱中症の予防

・室温は25℃前後、湿度は50~60%くらいを保つ
・こまめに水分補給できるよう水飲み場を増やす
・エアコンのリモコンはしまう:間違って踏んで電源を切ってしまう場合がある
・ドアを固定する:誤って開閉してしまった場合暑い部屋に閉じ込められる可能性がある

 

少しでも猫の様子がおかしいなと感じたら、すぐに動物病院で治療を受けましょう。