最近ワンちゃんねこちゃんの誤食を訴えてご来院・ご相談される機会が増えている気がします。

 

という訳で、今日はワンちゃんの『そのおやつ、食べて大丈夫?』について説明します。

①玉ネギ・ねぎ類

言わずと知れた、わんちゃんが食べてはならない野菜です。

アリルプロピルジスルファイド という成分がワンちゃんの赤血球を破壊してしまうため、貧血になってしまいます。

加熱してもこの成分は消えないと言われているので絶対に与えてはいけません。

②ぶどう&レーズン

甘くて美味しいぶどうですが、アメリカを中心に急性腎障害の原因となることが報告されています。

激しい嘔吐&おしっこが出なくなり、最悪の場合死に至ることもあるようです。

因果関係がはっきりと解明されてはいないですが、ぶどうやレーズンのおやつは避けましょう。

③マカダミアナッツ

中毒性が高い食べ物のひとつです。命の危険はありませんが、食べた後の12時間以内に嘔吐や痙攣が認められることが報告されています。

その他のナッツ類もミネラル分豊富であり、尿石症の原因になる可能性があるため、避けた方が良いと言われています。

④チョコレート

チョコレートやココアに含まれるテオブロミンという成分は、カフェインと似た効果を持ち、心不全や嘔吐、痙攣の原因になります。

とっても甘いのでワンちゃんは大好きですが、心を鬼にして絶対に与えてはいけません。

⑤キシリトールガム

キシリトールは僕ら人間のガムに含まれる虫歯にならない特別なお砂糖です。

しかし、ワンちゃんの身体ではインスリンを大量に放出させてしまいます。インスリンは血糖値を下げてくれるホルモンなので、誤って食べると低血糖になってしまいます。

大量の摂取では死にも至ることもあるので、ガムボトルの管理には十分に注意してください!

⑥種 (柿、梅干し、アボカドなど)

種が胃や腸の中に詰まってしまいます。

腸閉塞では開腹手術が必要になるので注意です。

その他にも、殺虫剤や殺鼠剤、車のラジエーターに使用されているエチレングリコールなど、ワンちゃんの生活の周りには危険がいっぱい。

万が一食べてしまった場合はすぐに病院に電話するか、連れてきてください。

30分以内であれば催吐処置が間に合うかもしれません!

 

写真は、スイカが大好きなおにくん!

スイカは低カロリー・水分&カリウム豊富で利尿作用もあるので、夏バテにはもってこいです。ちゃんと種を抜いてからあげましょう。

これらの危険からワンちゃんを救えるのは僕ら獣医師ではなく飼い主様です!

十分に注意して、安心して楽しい夏を迎えましょう。