猫がしゃっくりをしていると、病気ではないかと不安になる飼い主の方も多いかもしれません。猫のしゃっくりは一時的な生理現象として見られることもありますが、長引いたり、ほかの症状を伴ったりする場合は体調不良が関係している可能性もあります。

本記事では、猫がしゃっくりをする原因や対処法、動物病院を受診する目安について分かりやすく解説します。 

猫のしゃっくりとは?

しゃっくりは、横隔膜が刺激されることで起こる生理現象です。胸やお腹が小さくピクッと動いたり、「ヒック」と短い音が出たりすることがあります。

一般的に、猫のしゃっくりは食後や水を飲んだあとに一時的に見られる程度で、すぐに治まる場合は過度に心配する必要はありません。ただし、咳や吐き気、呼吸の異常と似て見えることもあるため、症状の出方をよく観察するべきです。 

猫がしゃっくりをする原因

猫のしゃっくりは、さまざまな要因で起こることがあります。

  • 早食いや食べすぎ
  • 毛玉を飲み込む
  • 急な温度変化
  • ストレスや興奮
  • 子猫の成長過程

早食いや食べすぎ

勢いよくフードを食べると食べ物と一緒に空気を飲み込みやすくなり、胃が急に膨らむことで横隔膜が刺激されることがあります。特に、食後に短時間だけしゃっくりが出る場合は、食べ方が関係していると考えられます。

毛玉を飲み込む

猫は毛づくろいの際に抜け毛を飲み込みやすく、飲み込んだ毛が喉や胃を刺激する場合があります。なかでも、換毛期の猫や長毛種の猫は毛づくろいで抜け毛を飲み込みやすく、喉や胃が刺激されることでしゃっくりにつながることがあります。

急な温度変化

急な温度変化がしゃっくりにつながることもあります。寒い場所から暖かい部屋へ移動したときや、冷たい水を飲んだあとに、体が急な変化に反応してしゃっくりが出るケースも見られます。

ストレスや興奮

ストレスや興奮も、猫のしゃっくりにつながる原因の1つです。激しく遊んだあとや、来客・大きな音に驚いたあとなどは、呼吸が一時的に乱れやすくなります。その影響で横隔膜が刺激され、しゃっくりが出る場合があります。

子猫の成長過程

子猫は体の機能が発達途中のため、ちょっとした刺激でしゃっくりが出やすいです。勢いよくミルクを飲んだりフードを食べたりすると、空気を一緒に飲み込みやすくなり、横隔膜が刺激されることがあります。

短時間で治まり、元気や食欲がある場合は様子を見ても問題ないとされています。

猫のしゃっくりで様子を見てもよいケース

猫のしゃっくりは、すべてが病気につながるわけではありません。ここでは、猫のしゃっくりで様子を見てもよいケースを紹介します。

  • 短時間で自然に治まる
  • 食後にたまに見られる
  • 元気や食欲に変化がない

短時間で自然に治まる

猫のしゃっくりが短時間で自然に治まる場合は、一時的な反応と考えられます。数分ほどで落ち着き、その後も普段通りに過ごしている場合は、様子を見てもよいでしょう。無理に止めようとせず、猫が落ち着ける環境で静かに見守ることが大切です。

食後にたまに見られる

食後にたまにしゃっくりが見られる程度で、頻繁に繰り返したり、長時間続いたりしない場合も、生理的な反応の可能性が高いといえます。食事のたびに起こるわけではなく、自然に止まるようであれば、過度に心配しすぎる必要はありません。

元気や食欲に変化がない

しゃっくりが出たあとも元気や食欲に変化がなければ、大きな心配はいりません。普段通りに活動し、ごはんや水をいつも通り口にしている様子が見られるなら、体調への影響は少ないといえます。また、排泄や睡眠の様子にも変化がないかも見守っておくと安心です。

猫のしゃっくりで動物病院を受診する目安とは?

猫のしゃっくりが長引いたり、何度も繰り返したりする場合は、体調不良が関係していることもあります。動物病院を受診する目安として、下記が挙げられます。

  • しゃっくりが長時間続く
  • 何度も繰り返し起こる
  • 咳や嘔吐などほかの症状がある

しゃっくりが長時間続く

しゃっくりが長時間続く場合は、一時的な反応ではなく、何らかの不調が関係している可能性があります。短時間で治まらず、普段より明らかに長く続く場合は、動物病院への相談を検討しましょう。

受診の際には、いつから始まったのか、どのくらい続いているのかを記録しておくと、診察時に状態を伝えやすくなります。 

何度も繰り返し起こる

しゃっくりを何度も繰り返す場合も、注意が必要です。一度治まってもすぐに再発する、日をまたいで何度も起こるといった場合は、体調不良が隠れているおそれがあります。原因を確認するためにも、発生した時間帯や回数、食事との関係を記録しておきましょう。 

咳や嘔吐などほかの症状がある

しゃっくりに加えて、咳や嘔吐などの症状がある場合は、呼吸器や消化器などの不調が関係していることがあります。元気がない、食欲が落ちている、呼吸が苦しそうに見える場合は、自己判断せずに獣医師の診察を受けることをおすすめします。

茶屋ヶ坂動物病院|総合診療科のご案内

猫がしゃっくりをしたときの対処法

猫のしゃっくりには、落ち着いて対応することが大切です。

  • 落ち着いた環境で様子を見守る
  • 早食いを防ぐ工夫をする
  • ブラッシングで毛玉対策をする

落ち着いた環境で様子を見守る

猫がしゃっくりをしているときは、無理に止めようとせず、落ち着いた環境で様子を見守ることが大切です。大きな音を立てたり、急に抱き上げたりすると、猫が驚いてストレスを感じることがあります。

まずは静かな場所で休ませ、呼吸や表情、動きに気になる変化がないかを確認してください。短時間で治まり、その後も普段通りに過ごしていれば、一時的な反応と考えられます。 

早食いを防ぐ工夫をする

食後にしゃっくりが出やすい猫には、早食いを防ぐ工夫も役立ちます。勢いよく食事をすると、空気を一緒に飲み込んでしまい、胃に負担がかかってしゃっくりが出やすくなります。

食事を数回に分ける、早食い防止用の食器を使う、フードを少量ずつ与えるなど、ゆっくり食べられる環境を整えましょう。 

ブラッシングで毛玉対策をする

毛玉対策もしゃっくりの予防に効果的です。猫は毛づくろいの際に抜け毛を飲み込みやすく、飲み込んだ毛が刺激となって、しゃっくりにつながる場合があります。

日頃から小まめにブラッシングを行い、体内に入る毛の量を減らすことで、毛玉による刺激を抑えやすくなります。 

猫のしゃっくりは症状をよく観察しよう

猫のしゃっくりは、早食いや食べすぎ、毛玉、温度変化、ストレスなど、さまざまな原因で起こることがあります。短時間で治まり、元気や食欲に変化がなければ、ひとまず慌てずに様子を見守りましょう。

一方で、長時間続く、何度も繰り返す、咳や嘔吐などを伴う場合は、体調不良が関係しているケースも少なくありません。症状の出方を確認し、普段と違う様子が見られるときは動物病院へ相談してください。

茶屋ヶ坂動物病院|総合診療科のご案内