猫の体にフケを見つけると、「ケアが足りないせい?」「病気なのでは?」と心配になる方も多いかもしれません。フケは皮膚の生まれ変わりによって生じる自然な現象ですが、量や状態によっては皮膚トラブルや体の不調のサインとなる場合もあります。

本記事では、猫のフケが出る原因や考えられる病気、具体的な対策について分かりやすく解説します。

猫のフケとは?

猫のフケは、自然な生理現象の一つです。ただし、量や状態によっては体調不良のサインとなることもあります。

  • フケはなぜ発生するのか
  • 正常なフケと異常なフケの違い 

フケはなぜ発生するのか

フケとは、皮膚のターンオーバーによって生じる古い角質のことです。

皮膚は一定の周期で新しく生まれ変わっており、その過程で不要になった角質が自然に剥がれ落ちます。この剥がれた角質がフケの正体です。通常は目立ちませんが、何らかの理由で量が増えると気づきやすくなります。

正常なフケと異常なフケの違い

フケは皮膚のターンオーバーに伴って自然に生じるものであり、通常は量が少なく細かいため、ほとんど目立ちません。一方、フケの量が多く、目に見えて増えている場合は要注意です

ベタつきや塊がある場合や、かゆみ・赤み・脱毛などの症状を伴う場合は、背景に病気が隠れている可能性があります。

猫のフケが増える原因

猫のフケが増える背景には、日常生活のさまざまな要因が関係しています。

  • 乾燥
  • 加齢による代謝の低下
  • グルーミング不足
  • 栄養バランスの乱れ
  • ストレス 

乾燥

乾燥は、猫のフケが増える主な原因の1つです。冬の寒い時期や冷暖房の効いた室内では空気が乾燥し、皮膚の水分が不足して角質が剝がれやすくなります。通常よりも多くの角質が一度に剥がれることで、フケとして目立ちやすくなるのです。 

加齢による代謝の低下

人と同じように、猫も年齢を重ねると肌のターンオーバーが遅れ、古い角質が排出されづらくなります。その結果、角質が皮膚に残り、フケとして目立ちやすくなるのです。

さらに、加齢によって皮脂のバランスが乱れると乾燥状態になり、フケが増えることもあります。 

グルーミング不足

グルーミングとは、猫が自分の舌で被毛を整え、汚れや古い角質を取り除く行動のことです。グルーミングが不足すると、古い皮膚が体表に残りやすくなり、フケが見られるようになります。

肥満や加齢によって体をうまく舐められなくなると、背中や腰まわりにフケが溜まりやすくなるため要注意です。

栄養バランスの乱れ

皮膚や被毛の健康を保つためには、良質なたんぱく質や脂肪酸、ビタミン類が欠かせません。こうした栄養素が不足すると皮膚のバリア機能が低下し、乾燥やターンオーバーの乱れを引き起こします。

その結果、古い角質がスムーズに排出されにくくなり、フケの原因となりかねません。

ストレス

環境の変化や騒音、多頭飼育による緊張などが続くと、猫はストレスを感じやすくなり、フケの増加につながることがあります。

ストレスの影響で過剰に体を舐めるようになると、皮膚への刺激が重なり、古い角質がたまりやすくなるためです。ストレスは免疫機能にも影響を及ぼし、皮膚トラブルを引き起こす一因となることもあります。

猫のフケの原因となる病気

猫のフケは乾燥や生活習慣だけでなく、以下のような病気が関係している場合もあります。

  • 皮膚炎
  • 脂漏症
  • 内臓疾患

皮膚炎

ツメダニ症やノミアレルギーなどの寄生虫による皮膚炎では、大量のフケや強いかゆみが見られることがあります。また、カビや細菌が原因となる場合は脱毛や皮膚のベタつき、独特なにおいを伴うケースも見られます。

さらに、食物やハウスダストなどのアレルギーによって皮膚の状態が悪化し、その影響でフケが増える場合もあります。

脂漏症

皮膚炎と並んで、猫のフケと関係が深いのが脂漏症です。皮脂の分泌バランスやターンオーバーの乱れによって、フケの増加やベタつき、においが生じることがあります。

症状の現れ方は皮脂の状態によって異なり、過剰な場合は被毛が脂っぽくなり、不足している場合は乾燥して細かいフケが目立ちやすくなります。 

内臓疾患

皮膚のトラブルだけでなく、体の不調がフケの原因となることもあります。たとえば、腎臓病や糖尿病、ホルモンの異常などによって代謝や水分のバランスが乱れると、皮膚が乾燥しやすくなり、フケが増えるケースが見受けられます。

毛づやが悪くなる、元気がなくなる、水をよく飲む、尿の量が増えるといった変化が見られる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

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猫のフケ対策とは?

猫のフケ対策は、日常的なケアの積み重ねが大切です。ここでは、自宅で取り入れやすい基本的なケア方法について解説します。

  • ブラッシングをする
  • 保湿をする
  • 食事を見直す 

ブラッシングをする

ブラッシングは古い角質や汚れを取り除くだけでなく、適度な刺激によって血行を促し、皮膚のコンディションを整えることにもつながります。ただし、やりすぎは負担になるため、猫の状態に合わせて適切な頻度で行うことが大切です。

保湿をする

ブラッシングに加えて、乾燥を防ぐための保湿ケアも重要です。空気が乾燥する季節や冷暖房の効いた室内では、皮膚の水分が失われ、フケが増えやすいです。加湿器で湿度を調整したり、猫用の保湿スプレーを活用したりすることで、肌のうるおいを保ちやすくなります。

食事を見直す

外側からのケアに加えて、食事内容の見直しも欠かせません。皮膚や被毛の健康を保つためには、良質なたんぱく質や必須脂肪酸、ビタミン類をバランスよく摂取することが重要です。

栄養が偏ると肌のコンディションが乱れやすくなるため、猫用の総合栄養食を基本に、体質や年齢に合ったフードを選ぶようにしましょう。 

猫のフケに関するよくある質問

ここからは、猫のフケに関してよくある質問に回答していきます。

Q1:フケが出ているとき、お風呂に入れた方がいいですか?

自己判断での頻繁なシャンプーは逆効果になることがあるため、まずはブラッシングや保湿でのケアをおすすめします。

猫はもともと頻繁なシャンプーを必要としない動物です。フケが気になるからと何度も洗ってしまうと、皮膚に必要な皮脂まで洗い流してしまい、さらに乾燥が進んでフケが悪化することがあります。

Q2:保湿ケアとして人間用の化粧水やクリームを使っても良いですか?

絶対に使用しないでください。必ず「猫専用」の保湿製品を選びましょう。

人間用の化粧水やクリームには、猫にとって有害なアルコール、香料、精油(エッセンシャルオイル)などが含まれていることが多く、猫が毛づくろいで舐めてしまうと中毒を起こす危険があります。

Q3:病院に連れて行く目安を教えてください。

フケの量急増に加え、以下の症状が一つでも見られる場合は早めの受診をおすすめします。フケが少し出ているだけで、本人が元気であれば数日様子を見ても大丈夫ですが、以下のようなサインがある場合は病気の可能性が高いです。

  • 猫が激しく体をかゆがったり、頻繁に舐めたりしている
  • 部分的に毛が抜けている
  • 皮膚が赤くなっている、または触るとベタベタして独特の臭いがする
  • フケの塊が大きく、カサブタのようになっている
  • 「元気が確認できない」「水を飲む量が急に増えた」など体調全般に異変がある
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猫のフケは「体のサイン」として原因を見極める

猫のフケは、乾燥や生活習慣だけでなく、皮膚トラブルや内臓の不調が関係していることもあります。そのため、単にフケを取り除くだけでなく、原因を見極めて適切に対処することが大切です。

愛猫の健康を守るため、日常のケアを見直しつつ、フケの量や状態が変わる・においがきつくなるなどの変化が続く場合は早めに動物病院に相談することを検討してみてください。